株式会社オールアバウトナビ(以下「当社」といいます)は、当社が業務を委託する取引先(以下「受託者」といいます)との契約について、以下の通り委託契約約款(以下「本約款」といいます)を定めます。
第1条 (目的)
本約款は、当社と受託者間の取引に関し、共通する事項を定めることを目的とします。
第2条 (契約の成立)
当社は、具体的な取引内容を別途発注書に記載して申し込むものとし、受託者がこれを受託した時点で、契約が成立するものとします。これをもって、受託者は本約款に同意したものとみなします(以下、当該発注書の内容と、本約款をあわせて「本契約」といいます)。
第3条 (定義)
本約款において、次に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによります。
(1) 「本件業務」とは、当社が受託者に委託する業務をいいます。
(2) 「本件成果物」とは、本件業務遂行の結果として作成されたもの(無体物を含みます)をいいます。
(3) 「成果完成型委託」とは、受託者が本件成果物の作成または成果の達成を目的とした委託をいいます。
(4) 「役務提供型委託」とは、成果完成型委託を除く役務提供の委託をいいます。
第4条 (業務委託費及び支払方法)
1. 本件業務にかかる業務委託費(以下「業務委託費」といいます)及び業務委託費の支払期日は、別途当社と受託者が協議の上、定めるものとします。
2. 当社は、前項の支払いは、受託者の指定する銀行口座に振り込む方法により行うものとします。なお、振込みにかかる手数料は、当社が負担します。また、支払期日が当該金融機関の休業日に該当する場合には、前営業日をもって支払期日とします。
第5条 (報告)
1. 受託者は、当社に対し、当社が要求する事項を当社の指示により報告するものとします。
2. 成果完成型委託の場合、受託者は本件成果物に関し、次の各号の一つに該当する事項が発生した場合には、当社に速やかに報告し、その後の対応について当社の指示に従うものとします。
(1) 汚損、破損、盗難、紛失、火災、風水害等による事故が発生した場合
(2) 原因の如何を問わず納期までに本件業務を遂行することができないことが判明した場合
(3) 第11条第1項の定めに違反したことを発見した場合
3. 役務提供型委託の場合、本件業務委託期間中、別途当社と合意する期日までに当該月における本件業務の履行状況を記載し、当社が承認した形式の報告書(以下「報告書」という)を当社が指定する場所・方法により速やかに当社に提出するものとします。
第6条 (費用負担)
本件業務に必要な費用は、原則として受託者の負担とします。但し、当社の負担とすることを事前に当社が書面により承諾した費用については、当社の負担とします。
第7条 (備品貸与)
1. 受託者は、原則として、本件業務の遂行に必要な機器、器具等を自己の責任と費用負担によって用意するものとします。
2. 受託者は本件業務を遂行するに際して、当社の承諾を得て、当社の所有又は占有する物品(以下「貸与物品」といいます)を使用することができます。
3. 前項の場合、受託者は貸与物品を善良なる管理者の注意をもって使用するものとし、当社の承諾する目的外に使用すること及び当社の承諾なく第三者に使用させることを禁止します。
4. 本契約が終了したときは、貸与物品を当社の指定する期日及び指定する場所に返還するものとし、当該返還が完了するまで善良なる管理者の注意をもって保管するものとします。
5. 前項において、受託者が、貸与物品を当社の指定する期日までに返還しない場合、当社は書面による催告の後に受託者の事業所内に立ち入り、受託者の負担にて貸与物品を撤去・持ち出すことができるものとします。
第8条 (本件成果物の納品・検収)
1. 受託者は、本件業務が成果完成型委託の場合、本件成果物を発注書記載の納品期限までに当社本社に当社の指定する方法にて納品するものとします。
2. 当社は、納品期限前に、本件成果物を一時的に預かる場合、本件成果物が次項の検査に合格する水準を満たしていることを確認した時点をもって、本件成果物を受領したものとみなします。なお、この場合でも本件成果物の受領日は納品期限を超えないものとします。
3. 当社は、原則として受託者による本件成果物の納品後10営業日以内に、本件成果物を検査し、合否を判定のうえ、結果を遅滞なく書面(電子メール及びFAXによるものも含みます)で受託者に通知するものとします。但し、発注書で別段の定めをした場合には、この限りではありません。
4. 本件成果物が当社の検査に不合格の場合、当社は受託者に対し受託者の費用負担でその修補を求めることができます。また、受託者が本件成果物を修補し、又は代替物を再納品した場合、当社は本条第3項の規定に従い、再度検査を行うものとします。
5. 本条所定の検査合格をもって、本件成果物の検収完了とします。
第9条 (契約不適合責任)
1. 本件業務が成果完成型委託の場合、前条第3項の検査に合格した場合でも、本件成果物の検収完了後1年以内に、本件成果物に本契約の内容に適合しない部分(以下「契約不適合部分」といいます)を発見した場合、当社は直ちに受託者にその旨連絡し、受託者は、当社と協議のうえ、代替物の給付、契約不適合部分の修補等適切な措置又はこれに代わる損害賠償を行うものとします。
2. 前項の規定にかかわらず、受託者が本件成果物を納品したときに、その契約不適合部分が存在することを知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、本件成果物の検収完了後1年が経過した後も代替物の給付、契約不適合部分の修補等適切な措置又はこれに代わる損害賠償の請求を行うことができるものとします。
第10条 (危険負担)
当社又は受託者いずれの責めにも帰することのできない事由によって、第8条第3項に定める検収完了前に生じた本件成果物の滅失、棄損、変質等の損害は受託者の負担とし、検収完了後に生じたこれらの損害については、当社の負担とします。
第11条 (権利の保証)
1. 受託者は、本件成果物が第三者の著作権、特許権、商標権、人格権、名誉権、肖像権、プライバシー権、パブリシティ権またはその他の権利を侵害しないことを保証するものとします。
2. 本件成果物及び本件成果物を使用する行為が、第三者の著作権その他の知的財産権を侵害することを根拠として、第三者が当社に対して異議若しくは苦情を申立て、又は訴えを提起した場合、受託者は、受託者の責任と費用でそれらを解決し、当社に一切迷惑を及ぼさないものとします。但し、当該異議若しくは苦情又は訴えが当社の責に帰すべき事由に基づく場合はこの限りではありません。
第12条 (権利の帰属)
1. 本件成果物における所有権及び知的財産権(著作権法第27条及び第28条に定める権利を含みます)は、成果完成型委託の場合は第8条3項に定める検収完了時に当社に移転するものとし、役務提供型委託の場合は、原始的に当社に帰属するものとします。なお、受託者が従前より保有する知的財産権に関しては、受託者に留保されるものとします。受託者は、当該留保部分に、受託者の知的財産権である旨の表示をして当社に提供することとし、当社は、当該留保部分について、改変等を加え又は加えずに、自由に利用し、また第三者へ利用許諾することができるものとします。
2. 受託者は、本件業務の遂行上、発明、考案等及び著作物(以下「発明等」といいます)をなした場合、当該発明等についての工業所有権及び著作権は、当社に帰属させるものとします。
3. 前各項に関する当該権利帰属にかかる費用及び報酬は、発注書で定める業務委託費に含まれるものとします。
4. 受託者は、本件成果物について、当社及び当社より正当に権利を取得した第三者に対し、著作者人格権を行使しないものとします。なお、受託者が本件業務を第三者に再委託した場合、受託者は再委託先に対しても、著作者人格権を行使させないものとします。
第13条 (再委託)
受託者は、本件業務を当社の事前の承諾を得ることにより、第三者(以下「再委託先」といいます)に再委託することができます。その場合、受託者は本契約に定める受託者の義務と同一の義務を当該再委託先に負わせるとともに、当社に対し当該再委託先と連帯して責任を負うものとします。
第14条 (特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律が適用される場合の特則)
本契約に基づく取引が「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(以下「フリーランス保護法」という)の適用を受ける場合、当社は、受託者に対し、毎月末日から60日以内に、受託者の指定する金融機関の口座に振込むことによって当該月の業務委託料を支払うものとする
第15条 (存続条項)
本契約が終了した場合でも、第7条(備品貸与)、第9条(契約不適合責任)、第11条(権利の保証)、第12条(権利の帰属)、第16条(秘密保持義務)、第18条(ID及びパスワード)乃至第20条(損害賠償)、第25条(準拠法・管轄裁判所)及び第26条(協議解決)の規定はなお有効に存続するものとします。但し、第16条については、終了日から5年間に限ります。
第16条 (秘密保持義務)
1. 当社及び受託者は、本件業務遂行のため相手方より提供を受けた技術上又は営業上その他業務上の情報(本契約締結の事実、本契約の内容、価格、コスト、アイディア、コンセプト等に関する情報を含みますが、これらに限られません。以下「機密情報」といいます)を本契約の履行以外の目的で使用したり、第三者に漏洩・開示あるいは公表してはならないものとします。ただし、相手方の書面による事前の同意を得た場合、又は、次の各号の一に該当する場合は、この限りではないものとします。なお、情報を開示した当事者を情報開示者、情報を受領した当事者を情報受領者といいます。
(1) 情報を受領する前に既に公知となっていた情報
(2) 情報を受領する前に、情報受領者が既に知っていた情報
(3) 情報を受領した後に、情報受領者の責に帰すべからざる事由により公知となった情報
(4) 情報受領者が第三者から守秘義務を負うことなく適法に入手した情報
(5) 情報受領者が独自に開発した情報
2. 情報受領者は、法律、規則、政府又は裁判所もしくは金融商品取引所その他これに類する者の命令等により機密情報の開示を義務付けられたときは、機密情報を開示することができます。ただし、当社又は受託者は、開示範囲を最小限に抑えるものとし、要求された開示範囲、内容、目的、開示時期及び期間等の詳細をただちに情報開示者に通知するものとします。
3. 当社及び受託者は、事前に相手方の書面による承諾を得ることなく、機密情報の複製、複写、転記又は転載等(以下「複製等」という)及び改変を行ってはならないものとします。ただし、本契約に関与する自己の役員又は従業員(以下「自己の関係者」といいます。)であって、本約款を遵守することに同意している者に知らしめる目的で必要な範囲において行う複製等についてはこの限りではないものとします。なお、当社及び受託者は、複製等による複製物及び改変物を機密情報とみなし、他の資料及び物品等と明確に区別して保管し、善良なる管理者の注意をもって管理を行うものとします。
4. 情報受領者は、本契約上の義務の終了又は情報開示者から要請があった場合は、機密情報(複製物がある場合はその複製物を含みます)のすべてを情報開示者の指示に従い返却又は廃棄するものとし、破棄による場合は、書面をもってこれを証明するものとします。
第17条 (個人情報の保護)
当社及び受託者は、開示する機密情報に個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第2条第1項に定める個人情報が含まれる場合、別途、「個人情報保護に関する覚書」を締結するものとします。
第18条 (ID及びパスワード)
1. 受託者は、本件業務に関連して、当社からID及びパスワード(以下併せて「ID等」といいます)の付与を受けた場合、当該ID等を自己の責任において厳重に管理するものとします。当該ID等が第三者に漏洩し、又はその虞が生じた場合には直ちに当社に報告し、当社の指示に従うものとします。なお、当該漏えいにより当社に損害が生じた場合、受託者は当社に対し、当該損害を賠償するものとします。
2. 受託者は、当社からの事前の個別の承諾がない限り、ID等を用い、本件業務以外の情報(機密情報を含みます)を閲覧してはならないものとします。
3. 当社は、受託者の前項遵守状況を確認するため、当該ID等が適用される当社が運用するシステムにおける受託者の閲覧履歴を取得することができるものとします。
第19条 (権利義務の譲渡)
当社及び受託者は、相手方の事前の書面による承諾なしに、本契約に基づく一切の権利義務を第三者へ譲渡し、担保に供し、又は承継させてはならないものとします。
第20条 (損害賠償)
当社及び受託者は、本契約を履行するにあたり相手方または第三者に損害を与えた場合には、その損害を賠償する義務を負うものとします。
第21条 (ハラスメント行為に係る相談窓口)
1. 当社は、受託者が当社の従業員等によるハラスメント行為を受けた場合の相談対応窓口として下記のとおりフリーランスヘルプラインを設置する。
記
https://corp.allabout.co.jp/inquiry/freelance/freelance.html
2. 当社は、受託者がハラスメントに関する相談を行ったことを理由として不利益な取り扱いをしないことを保証する。
第22条 (分離可能性)
本約款のいずれかの条項又はその一部が無効または失効不能と判断された場合であっても、本約款の残りの規定及び一部が無効又は失効不能と判断された規定の残りの部分は、継続して完全に効力を有するものとします。
第23条 (解除)
1. 当社は、受託者が本約款の規定の一にでも違反した場合、違反是正期間として10日程度の相当期間を定めて受託者に対し債務の本旨に基づく履行をなすよう催告し、当該期間内に履行がなされない場合、当該期間の経過をもって当然に本契約の全部又は一部を解除することができるものとします。
2. 当社又は受託者は、相手方が次の各号の一に該当する場合、何らの通知又は催告を要せず、直ちに本契約の全部又は一部を解除することができるものとします。
(1) 本契約の規定に違反があり、当該違反の性質又は状況に照らし、違反を是正することが困難であるとき
(2) 正当な理由なく本契約に基づく義務を履行する見込みがないと認められるとき
(3) 相手方の信用を傷付けたとき、又は相手方に不利益をもたらしたとき
(4) 自らにつき支払の停止があったとき、支払不能の状態に陥ったとき、破産手続開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始若しくは特別清算開始の申立てがあったとき、手形交換所の取引停止処分を受けたとき、又は自らを債務者とする仮差押え、保全差押え若しくは差押えの命令、通知が発送されたとき
(5) 解散若しくは事業の全部又は一部を第三者に譲渡したとき
(6) 相手方に重大な危害又は損害を及ぼしたとき
(7) 当社の信用を著しく毀損したとみなされるとき
(8) 災害その他やむをえぬ事由により、本契約の全部又は一部の履行が困難であると当社が判断したとき
(9) その他、本契約を継続できないと認められる相当の事由があるとき
第24条 (反社会的勢力の排除)
1. 当社及び受託者は、本契約締結時点において、自己及び自己の取締役、執行役、執行役員等の経営に実質的に関与する重要な使用人、実質的に経営権を有する者が反社会的勢力に該当しないことを表明し、かつ本契約期間中該当しないことを保証するものとします。なお、本条において「反社会的勢力」とは、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(以下「暴対法」といいます)第2条第2号に定義される暴力団、暴対法第2条第6号に定義される暴力団員、暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋、社会運動標榜ゴロ、政治活動標榜ゴロ、特殊知能暴力集団、暴力団密接関係者及びその他の暴力的な要求行為若しくは法的な責任を超えた不当要求を行う集団又は個人をいいます。
2. 当社及び受託者は、自ら又は第三者を利用して、相手方又は相手方の関係会社、顧客若しくは取引先等に対して、以下の各号に該当する行為を行わないことを、相手方に対し、保証するものとします。
(1) 暴力的な要求行為
(2) 法的な責任を超えた不当な要求行為
(3) 脅迫的な言動をし、又は暴力を用いる行為
(4) 風説を流布し、偽計又は威力を用いて他方当事者の信用を棄損し、又は他方当事者の業務を妨害する行為
(5) その他前各号に準ずる行為
3. 当社及び受託者は、相手方が前二項の表明・保証に違反した場合、又は、本契約の履行が反社会的勢力の活動を助長し若しくは反社会的勢力の運営に資すると判明した場合には、かかる事由が生じた時点以降いつ何時においても、何らの催告を要することなく、本契約の全部又は一部を解除できるものとします。
4. 前項の規定に基づき本契約を解除した場合、本契約を解除したことに起因して相手方に損害が生じた場合であっても、何らこれを賠償ないし補償することを要しないものとします。
5. 当社及び受託者は、本条第3項に定めるいずれかの場合に該当したときは、相手方の請求により、相手方に対する一切の債務につき期限の利益を失い、直ちにこれを弁済するものとします。
第25条 (準拠法・管轄裁判所)
本契約は、日本法を準拠法とし、本契約に関する紛争は、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とします。
第26条 (協議解決)
本契約に定めのない事項又は本契約の内容について疑義が生じた場合について、当社及び受託者は、誠意をもって協議の上これを解決するものとします。
附則
2025年4月1日 改定
2024年5月20日 制定・施行
本約款は日本語を正文として書かれたものです。本約款の翻訳版と日本語版に相違がある場合は、日本語版が優先されるものとします。